第三回Mt富士ヒルクライム参戦記 by おんせん
3時45分、ホテルで起床。富士ヒルクライムの受付開始は4時からと恐ろしく早い。かなりの寝不足。天気は、雨!前日の好天から打って変わってかなりの雨だ。そして脚は、うーん前日の痙攣痛で、すねが痛い。

いいことが全然ない状況の中でスタート!目標は、1時間30分切り!ブロンズステッカー狙い。11月に走った時が約2時間。12月?5月までのシクリスタ練習会の成果で、30分の大幅短縮を狙う。ステムに、目標タイムを合目ごとに設定し、貼り付ける。パウチしていたので、雨でも問題なし。

胎内交差点までの数キロはパレード走行。隣の人と談笑しながら走る。いよいよ交差点を左折して計測スタート。一気にペースが上がる人と、全然変わらない人がいる。私は、それなりにペースを上げる方に回る(笑) 料金所までの8%の坂。楽だ。これはひょっとしたら調子がよいのかもしれんと思う。2合目までのセクションは長く、緩急の差がある。油断はできないが、いい感じでどんどん前を抜いてゆく。

スタートは、45歳以上男子ロード500人のうちほぼ最後尾からのスタートなので、前に山ほど抜くべき人がいる。道幅いっぱいを使わないととても前をさばいてゆけない。というわけで、道路の右端が当面の走行車線となる。

そうこうしている内に、わたしのさらに右をインタマジャージが抜いていく。早!40代クラスがもうスタートして追いついてきたのかと思ったら、なんとご本人の今中さんでした。とてもついて行けないので見送る。

ロードの選手に混じって、5分前スタートのMTB選手が混じるようになる。緑のぶっといタイヤの選手がいる。MTBは重くて大変だなと思いつつパスすると、なんとカルカモさんでした。MTBのカルカモさんに負ける訳にはいかんと密かに思っていたが、なんとかそれは大丈夫なことがわかった。(それにしてもカルカモさん、あんなに重そうなバイクで、1時間50分で走るとは!すげ〜)

いよいよ最初のチェックポイントの1合目。21分39秒が目標だ。で、タイムは22分11秒。目標より32秒遅れ。ショックだ。結構いい感じで登って来たのに、32秒も遅れている。これは、やはりわたしには1時間30分切りは無謀な目標だったのかと思い出す。

うーん。1時間30秒切りが無理とわかったら、何を目標にすればいいのかな〜。などとしょうもないことを考えつつ走っていたら、2合目の看板を見落としてしまう。

この辺では、目標を失ってしまった気分で、モチベーションも上がらず坦々と登る。しかし、全然苦しくない。半原や土山峠はいうにおよばず、小倉橋から宮が瀬に向かう道中とは比べものにならないくらい楽だ。後ろから上がってくる若いクラスの選手に何人もぬかされるが、ハアハアゼイゼイ頑張っている人が結構いる。スバルラインってこんなに緩いところなんだと何となく楽しい気分になってくる。

そして3合目。目標タイムでは、49分39秒で来る予定。実際のタイムは、ん?49分? 雨でサングラスが曇ってよく見えないが、ほぼ目標タイムで来ているらしいことがわかった。あれれ、結構タイムを詰めていたのね。俄然やる気が復活。

ところが、この辺でお約束のふくらはぎの痙攣が始まる。でも、それほどひどくはならないようだ。ケイデンスを落として、できるだけ1つ重いギアでトルクをかけながら登る。私の場合、回転で回そうとするとふくらはぎの痙攣が悪化するので、大腿4頭筋・ハムストリングスを動員して、重めのギアを回すことが痙攣対策になる。おまけに今日は、太ももの調子がよい。この走法で、なんとかなるかもしれない。

実は、今日はもうひとつ問題を抱えていた。2合目を過ぎたあたりから尿意をもよおし、3合目からは、さらにそれは強くなって来た。

ゴールまであと40分。持つのか?多分。でもこんな状態で、あと4回の8%の坂、4合目からのフラットエリア数キロを回せるか?ちょっと厳しいな。今日は雨だし、プロは走りながらすることもあるって話だし、走りながら出しても大丈夫では?そうだな、ちょっと出してみようかな。うーん出ない。全然出ない。そうか登り坂ではやっぱり出ないな。4合目からの平坦なら出るかもしれん。でもあそこは、ガンガン飛ばさないとダメだ。オシッコなんかしている場合じゃない。困った。

などと考えているうちにどんどんペースが落ちて来た。これではダメだ。しょうがない、あの林でしてしまおう!決断して、道路脇の林に飛び込んで、する。出ない。全然出ない。おまけに急に歩いたので、太ももが痙攣してきた。ダメだ、こんなことで何分も粘る訳にイカン。

出すのを諦めて、痙攣した脚でロボットみたいな感じで、自転車に乗る。なかなかこぎ出せない。脚がこぎ方を忘れてしまったみたいだ。そしてもう一つ、尿意もどっかに行ってしまった。あれ?あの尿意は何だったんだ?訳わからんと思いつつ、徐々にペースを上げてゆくとまた尿意が。

むむ、もしかして、これは尿意ではないかも! お尻と太ももの中間あたりが痛いんだ! 雨で冷えているためか、痛みと尿意の区別が付かなかったんだ。さっきの走り出しで尿意がどっかに行ったのは、歩いたのでその部分の血行が一時的に復活たためだ。

そう言えばたまに長い峠越えなどで、その辺が痛くなることがある。あれが出たんだ。そうとわかったので、それまでほとんどシッティングで来ていたので、時折ダンシングを入れてその辺を改善するようにした。

そして、和太鼓の音がドンドコ聞こえてきた。あ、大沢駐車場の太鼓だ。元気がでるな〜。ありがたい!とおもいつつ通過。「いつもありがとうございま〜す!」なんて言っている人もいた。ホントにそう思う。

わたしも気合いを入れようと、合目をクリアした時とか、あと10キロ表示のときなどに、「4合目通過ぁ〜。あと少し、がんばりましょ〜」などとかけ声をかけてみる。と、回りのみんなが「よっしゃ〜」とか「がんばるぞ〜」などと応じてくれる。結構楽しい。

さて、さっきの途中下車で、1分ほどロスした。これはもう目標達成は無理かなとおもいつつ、4合目を迎える。目標は1時間9分41秒。それに対しタイムは、1時間8分17秒。おっと、これはこれは、楽勝じゃないですか!と思ったのもつかの間、サイコンは、停車中は動かないことを思い出した。ありゃりゃ、いったいあの途中下車はどのくらいかかったのか? 1分だったら、貯金は23秒。1分半なら貯金はマイナスだ。

超微妙な状況になった来た。ここから3つほどの8%坂が出てくる。ここを頑張れば、平坦区間だ。そのいやな坂で女子選手をパスする。おおかたの女子選手はパスした気分だったので、「早いですね〜。女子の先頭じゃないですか?」なんて話しかける。二言三言話していると、「(わたしのジャージを見て)橋本シクリスタですか? 以前橋本に勤めていたので知ってますよ」ですって。話し込んでいる場合ではないので、御庭の坂をクリアして、いよいよ平坦区間へ。

ここで早い人にくっついて行こうとするが、ちょうど良い人がいない。30キロ超くらいで走る人に付いて走ったが、これではヤバイと、前に出て引っ張る。そして、いよいよ最後の坂に突入。時計は、あと3分を示す1時間27分。とにかく最後の気合いでもがく。まだ脚はそれなりにあったみたい。とはいっても時速15キロくらいを保ってフィニッシュ! サイコンの時計は、1時間29分17秒。トイレタイムが、43秒以下なら目標クリアだ。
公式タイムは、下山後にわかったが、1時間29分24秒。と言うわけで、絵に描いたようにギリギリで目標クリア。思ったよりタイムが早かったのは、サイコンのボタンを押したのが、計測スタートのかなり前だったこともあったようだ。個人的には、2つの意味で楽しい大会だった。ひとつは、この劇的(喜劇?)な目標達成。もうひとつは、富士のヒルクライムが7ヶ月前に比べてかなり楽〜に楽しく登れたってこと。

最後に、下山は地獄でした。全く止まない雨、低い気温、そしてぺーサーの遅いペース。ハッキリ行って登りの数倍辛いです。

ロード男子 45歳-49歳クラス
47位/300人
タイム 1時間29分24秒
平均時速 16.0km
平均ケイデンス 70

内訳
   平均速度 平均ケイデンス
1合目 15.3km  74
2合目 16.6km  72
3合目 15.6km  70
4合目 15.5km  64
5合目 17.8km  68
●痙攣のこともあり、登るに従ってトルク型の走法に変えて行った結果がケイデンスに出ているようです。
by yamaoyaji_club | 2006-06-11 21:48 | レース | Comments(3)
Commented by くに at 2006-06-12 00:16 x
富士クラに参加された皆さん お疲れ様でした。
天気は最悪だった様で風邪などに気をつけて下さい。
土産話を楽しみにしてます。
Commented by ??ちゃん at 2006-06-12 07:54 x
おんせんさん、ブロンズステッカーおめでとうございます!

自分も来年の目標は1時間30分以内(あっ、言っちゃった!)
みっちり練習に励まねば・・・・と思っています。

びしょぬれで風邪気味です。
Commented by ナガイ at 2006-06-12 14:25 x
おんせんさん、タイム大幅短縮おめでとうございます。
今後もより高い目標を持ち、かつ健康のために走りましょう。
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