ツールドジャパン西湖ステージ参戦記 by おんせん
本日の西湖の朝の気温は5度。かなり寒くなるという情報があったので、レーサーのダンディズムを捨てて、タイツで出走。スタートラインに立つ頃には、陽も照ってきて、レーパンでもよかったかも。

スタート位置は、前から4列目くらい。スタートしてすぐ上がっていき10番手くらいを確保。しばらくするとクニさんも上がって来た。先頭あたりを走るのは、チクリヒデの方の他は、チームジャージを着ていない若い人が多い。しばらくは、この元気のいい人達に任せておくかと、静観方針。

北岸に渡ってペースが多少上がる。ファッサボルトロならぬバルカファサトロというチームの方が盛んに声を出している。「はーい。皆さん、ゆっくり行きましょ〜。まだ1周目ですからね〜」「怪我しないように安全にね〜。」まるで引率の先生みたい。この方と、ちょっとお話。

「いや〜、若い人は元気だね〜。ほらあのブルホーンハンドルの彼、Tシャツ1枚だよ」
「おー、ホントですね。」
「1周目は、このペースでゆっくり行きましょうね」

事前チェックでは、この方去年はEで走っている。余裕なのか何なのか、このチーム4名で出ていて、この人がリーダー格みたい。この人マークで走ってみるかなと、この方を見失わないようにしよう。

ガソリンスタンドコーナーも無事に越え、30人ほどの集団でこうもり洞窟の坂を登る。ここは、7,8番手で行く。クニさんも近くにいる。まずまず順調だ。

ところが、ここでアクシデントが発生。オフシャルが左に寄れと旗を振って走路を狭めたので、前の選手がそれに反応して、私は左右から挟まれる状況に。どんどん左に押しやられ、左隣の人と肩で押し合うようなところまで接近。最後は、その人のペダルが私の前輪スポークに振れ、カチャ、ガチャ〜ン。

ありゃ〜、もうダメだ落車か〜と覚悟したけど、なんとか立て直すことができた。が、ペダルを踏むと、カチカチと音がする。下を見ると、ケイデンスセンサーがブラブラになっている。これもペダルが接触したようだ。手を伸ばして、センサーを引きちぎって、ジャージにしまう。(↓スポークが破損しちゃいました)

そうこうしているうちに、あっという間に集団の後方20番目くらいに下がる。この位置で1周目のゴールラインを通過。さ〜て、どうしたもんか。せっかくイイ位置で展開していたのに〜。この位置にいてはマズイと判断して、下りを利用して、一気に前に。当初の10番手あたりの確保に成功。

その後の湖岸周回道路は、坦々と進む。ここまで、トラブルで多少脚を使ったが、まあサラ脚と言っても良い状態。クニさんは。と見ると、こちらもいい感じで走っている。これは、シクリスタでワンツーも夢ではないぞと思ったが、ぺースが楽なのは、他の人も同じかとすぐ思い直す。

ラスト5キロくらいで、そろそろ前引きのお役目を果たさないとと思ってはいるが、このレースに4人を送り込んでいる、バルカファサトロ(ジャージもファッサにくりそつ!)を中心に集団コントロール状態(大げさですが)。ラスト17キロあたりで、さすがに先頭交代指令が出て、アソスジャージ選手が先頭に。横2列の先頭は、遅ればせながら私めが勤める。

いよいよ、ラスト2キロのガソリンスタンド坂。外を通って、3番手で登る。先頭の選手が、スルスルと前に出て、その直後にメガネの若者(あとで話をして、メガネをかけていることが分かったのだが)が付く。これはチャンスかも。わたしも3番手に付けて、後ろを見ると10mほど先行している。

「逃げられるよ。これは。3人で行こう!」と声をかける。メガネさんが同意してくれるが、先頭選手が了解したのかどうか? 先頭選手のペースが上がらないので、たまらず2番手メガネくんが前に出る。後ろを見ると集団は、もう直後に。

「だめ、後ろ来たよ。おしまい、おしまい」と声をかけ、逃げだし終了。しばらくその体制で行っていると、右側から「行くぞ〜」とかでっかい声を出しながら、元気のいい若者がアタッ〜ク!
「よっしゃ〜」わたしも応じて、その後ろに付く。もう1人、さっきのメガネくんが付く。後ろが付いてきているのかどうなのかは、見ているヒマがない。

いよいよラストのこうもり洞窟の坂だ。ところが私、追うのに必死で、坂にさしかかったことにも気が付いていない。ほとんど登り切るあたりで、あ、坂なんだと気が付く始末。落ち着いて登ろうと、何度もこの坂の上り方を試走でシミュレーションしていたのだが、何の意味もなかった。

坂を登って、単独2番手。前は5mくらい先行している。後ろは確認していないが、気配としては離れている雰囲気。わたし2度の逃げに乗ったのがこたえているのか、スピードが上がらない。だが、前も離れている訳ではない。追いつけるかも、だけど一杯一杯だ。うーん、2着かぁと思ったとたん、左右から2、3人に差される。これでは、着もヤパイ。売り切れ寸前の脚を使って、気持ちだけで下ハン、ダンシングでもがく(もしかしたら、そんな風に思っただけで、ダンシングもしていないかも)。

なんとか5番手をキープしてゴール! 1位とは2秒差だった。去年が5秒差の9位だったから、少し前進した。優勝したのは、そのバルカファサトロの選手。2位もバルカでワンツーだ。しかも、あの先生さんとは違う人。

レース後、その先生さんと話す。
「いや〜、あなたが余裕たっぷりなんで、私あなたをマークしてたんですが、他の人が来ましたね〜。」
「わたしレースを沈静化させるってことでお役ご免なんですよ〜」
「は〜。アシストってことですかぁ。参りました!」

半分冗談かと思いますが、口でアシストする人って初めて見ました。

↑(写真は、多分Sクラスの写真)
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クラス Fクラス 2周20キロ
順位 5位/参加57名
タイム 31分14秒(トップ差2秒)
ラップ 1周目 15分50秒
    2周目 15分20秒
平均時速 38.40km/h
by yamaoyaji_club | 2006-11-12 22:15 | レース | Comments(4)
Commented by ウサ吉 at 2006-11-13 21:12 x
入賞おめでとうございます!!
一緒に走っている方がリザルトに名前が残ると自分のことのようにうれしいですね。
また練習会にお邪魔したときにはよろしくお願いいたします!
Commented by AKAやん at 2006-11-14 23:00 x
おんせんさん、入賞おめでとうございます!!
マシントラブルへのとっさの対処も流石です!
来年は僕も参加したいですね〜
Commented by ほんだ at 2006-11-14 23:40 x
おんせんさん、常にチャレンジする姿勢に敬服いたします。 で、結果をだしているからさすがです。 シクリスタもだんだんメジャーになってきましたね。。
Commented by おんせん at 2006-11-15 10:32 x
いや〜、皆様から祝福頂いて嬉しいです。去年は、会社のチーム名で一人で参加したのですが、今年は少ないながらシクリスタ3名で参加できたので、楽しかったです。クニさんは常に近くを一緒に走っていたので、心強かったですね。まだ、自分のことに手一杯でチームプレイもなにもあったもんじゃなかったけれど、いずれはシクリスタトレインで集団コントロールなんてね。といいつつ、マイペースで長距離じっくり走る方が好きなんですがね。(^^;;;
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