☆デジ・トライアスロン日記帳
trix.exblog.jp
日米親善トライアスロン自戦記
(レース直後に書いていたのですが、そのまま放置していたのを思い出したので、遅ればせながらアップします。)

[スイム]
「ピコン、ピコン、ピー」のタイム計測器の音を合図に、プールに入る。スイムのスタートだ。スタートは蹴ノビスタート。水温は25度。いつもの30度の温水プールに比べると冷たいが、寒いという感じはない。

スイムは、とにかく抑えめに入る作戦。バイクとランのウォーミングアップくらいの位置づけだ。ところが、最初の25メートルで前の1人を抜いてしまう。多分、平泳ぎの人だ。なんだか調子に乗って飛ばしてしまいそうな感じで入ってしまった。

最初のターンは水深3mくらいあり脚が届かない。スタート前に459番の人に深いことを聞いていたので、驚かないでよかった。ターンしてすぐまた1人抜く。これは快調だ。でももしかしたらオーバーペースなのかもしれないと、やや自重してゆく。数人に抜かれるが、焦りはない。

200くらいのところで、平泳ぎの集団に通せんぼされる。ちょうど深いところでのターンのところ。しょうがないので、こっちも平泳ぎで2ストロークほどつき合う。ターンしてから、この集団をパスするのにかなり体力を使ってしまう。

泳ぎながら応援のホンダくんの顔が見えたので、手を振って挨拶する。ここまでは、わりと快調だったのだが、あと150となった時点で、急につらくなって来た。ホントに泳ぎ切れるのか?と不安になるくらい。とにかく楽に泳げば100くらいはなんとかなると言い聞かせて、ひたすら泳ぐ。もう応援に応える余力は全くない。こんなところで根性が必要になるとは想定外の展開。

プールがだんだん浅くなりやっと、スイムを泳ぎ切る。さあトランジットに向けて走らないとと思ったら、前の選手は歩いている。そうか、みんなそんなに焦らないのかと思って、こっちも少し歩く。が、上がってみるとそれほど疲れていない。息はかなり上がっていたが、疲れはそれほどでもない。じゃあ、とゆっくり走り出す。

結果的には、想定していたタイムの9分台(後日9分24秒とわかる)だったのではと思うが、この時点ではタイムがどうこうとか思いもしなかった。とにかくトランジットへ急がないとという気持ちで走った。

[トランジット]
芝生エリアを越えて、ダートになっているところが私のラックだ。案の定、脚は土というか砂だらけ。予想以上だ。用意した濡れたタオルで脚を拭くがあまりうまく拭けない。エーイとばかり、多少きたないままソックスを履く。別にこれで問題なかったみたい。予定の手順通り、足ふき→ソックス→靴→ジャージ→時計→サングラス→帽子→ヘルメットを着用。想定外だったのは、走り出してから飲む予定だったゼリー飲料が、ジャージのポケットから着る時におっこちたこと。しょうがないので、その場でチュルチュルと飲む。

まわりを見るとバイクが数台しかない。あちゃー、結構抜かれちゃったからな〜と思いちょっと寂しい気がした。(が、後から考えるとわたしのラックは一番端だったので、周りにはわたしより先にスタートした人しかいないので、当たり前の状況でした。)

バイクスタート地点まで、バイクを押してゆく。一瞬ペダルに脚をかけて行きそうになった(もしかしたら一漕ぎくらいしたかもしれん)が、トランジットエリアは乗車禁止だったんだと押しに徹する。

トランジットの出口では、コマチさん、フジタさん、スナガさんが応援してくれている。やっぱり応援というのは力になる。よーし、これからが本番やとバイクセクションに入る。


[バイク]
バイクコースは、初めてのコースで先がどんなことになっているのかさっぱりわからないので、不安だ。1周目は様子見。2、3,4と攻めて5周目はランに備えてペースを落とすというのが作戦。

なんとか40分を切るタイムで行こう。そのためには平均時速30キロ以上で
走らないといけない。いままで練習では40分を切ったことがないけど、出そうと思えば出るタイムだと思っていた。走り出してみると、路面があまりよくなくかつスイムの疲れがあるのか、なかなか時速30キロがキープできない。

自分のスピードを基準に考えると、コースには大体3タイプの選手が走っている。ひとつが時速25キロくらいで走っているグループ。このグループは、どんどん抜かすことになり、キープレフトで走っているので、抜くという意識もあまりない。2つめは、時速33キロ以上でわたしをブッちぎっていく人たち。大体がエアロバーにエアロホイールを履いているような人で、来たなと思うとサーッと先に行ってしまう。この人たちもわたしとしてはあまり気にならない。最後の人々は、わたしと同じ30キロくらいで巡航してゆく人たち。この人たちと抜きつ抜かれつしてレースが進んでゆく。

途中で、アンタレスだかの自転車で、シートポストのない変わったデザインの自転車に出会う。この人、尾根幹道でよく見かける人だ。おもわず話しかけようかと思ったんだけど、ちょっと先を行っているので果たせず。

レースの方は、淡々と進んでゆく。それほどガンガン攻めているわけでもなく、押さえているわけでもなく。割といい感じで実力相応に走れている。いつもは、ケイデンスを確認しながら走るのだが、今日は距離を確認しないといけないので、距離モードで走る。そのためもあって、今日は比較的重いギアをゆっくり回してゆく感じになった。時々、脚を休ませようと、ギアを軽くしてクルクル回すのだけど、かえってこっちの方が疲れる。途中から調子が出てきて、30キロをキープして走れるようになる。

2周目くらいかな、落車があったみたいで、人が倒れている。ぴくりともしていない。これは、助けに行かないといけないのか、競技規則にも助けるべしと書いてあったよなと思う一方、ここでレースを中断するのは惜しい--などと一瞬躊躇したけれど、見るともうオフィシャルの方がついているようなので、イイヤということで、無視。次の周回では、救急車の関係で、多少のスローダウンが余儀なくされた。カーブでもないのに、どうしたんだろう?ちょっとナゾの落車です。

途中2カ所でみんなの応援が入る。となると、応援の前くらいはかっこよく走らないとな〜なんて感じで、走りに力が入る。サッカーでもそうだが、やはり応援の力ってのは、あるもんですね。

レース中に勉強になったのが、カーブの回り方。ある程度早い人のことなのですが、ほとんどの人が、カーブ(ほぼ直角)では、ペダルを踏まない。やや減速して入って、ペダルを休ませながら、インをつく。回り切って直線向いてからこぎ出してゆく。わたしの場合は、カドを越えたらすぐこぎ出して加速してゆくので、多少アウトにふくらんでゆく。速度は回りより上がっているので、抜くためにはまた右に寄らないといけない。結局かなりのロスがでてしまっている。多分、私の走り方だと落車の危険性も増すんじゃないかと思う。

最後の方の周回で、シムさんを発見。「シムラー、がんばれー」と抜きつつ大きな声を出したら、先を行くおじさんがいったい何が起きたのかとビックリしてキョロキョロしていた。迷惑をおかけいたしました。

そんなこんなで、バイクセクションは終了。まずまずの走りだった。(トランジットを入れて40分50秒。実質バイク時間は、38分くらいと思われる。)

[トランジット]
2回目のトランジット。ここでの難題は私のNIKEのランニングシューズがちょっと履きにくい特殊なヤツだということ。用意した靴べらを使ってなんとか履くが、恐れていた事態が発生。脚が攣った。あわててストレッチをしてしのぐ。

トランジットに入ったところで、50m先でハラヒロさんを発見。あれ、20分差をバイクで詰めたのか〜?ん??と思ったが深く考えずに見送る。

[ラン]
走り出してすぐ、これはダメだと思った。脚が、太ももが全然動かない。いままでも脚が重い中走ったことがあるけど、これはヒドイ。予想外の展開だ。どちらかというと、自転車からランへの移行では、ふくらはぎの痙攣や疲れを恐れていたのですが、四頭筋に来た。これで走りきれるのだろうか、不安信号が点滅を始めた。

ここまで来たら、粘るだけだと、気を取り直して走り出す。100mほど先にハラヒロさんが走っている。トランジットは、ハラヒロさんの方が早かったようだ。ハラヒロさんもあまりペースが上がっていないようだ。回りを見ると、みんな遅い。みんなこんなペースなのかと驚いた。もともとスタート順から考えて、回りは40代、50代、そして女子が多いので、こんなものなもかもしれないと思いながらなんとなく安心しつつ走る。とはいえ、トライアスロンの場合、他人と競走しているというより自分の記録との戦いという感じなので、回りはあまり関係ないのですが、ガンガン抜かれるよりは嬉しい。

心肺も問題なし、疲れもそれほどない。が、脚に来てしまって、全然脚が前に進んで行かない。気持ち的には、かなり余裕があって、水をくれるおじさんや周回チェックの輪ゴムのおじさんにお礼を言ったりしながら走る。

1周目か2周目の後半でハラヒロさんをパスする。そのとき衝撃の事実が。「わたし失格かもしれませ〜ん。パンクしてコース外れてしまったので。」 あちゃ〜。この半年間、我々のメンバーでパンクを体験した人は一人もいないというのに、まさかこの日になるとは。もし自分がパンクしたら多分、完走はするかもしれませんが、ノンビリモードになることは確実。後でタイムを確認すると、ハラヒロさんのタイムはパンクロスがなければ自己ベストのタイムのよう。惜しい!そしてスゴイや!ハラヒロさん。

給水では、飲むためにもらうのではなく、脚にかけるためにもらった。ひんやりして気持ちいい。効果は数秒しかもたないが。一度、あまたからかけてみたら、ウエアがビショビショになり、重くなって走りにくくなった。これは考えものだ。

たったの3周(5キロ)なのだからとモチベーションを保ちつつ、なんとかペースを維持。キロ5分を切って走ることが目標だったのですが、6分くらいのペースの気分。この時点では、タイムをどうこうしようなんて全く考えていない。当初は、ラップを見ながら走る予定だったのですが、もうタイムへの意識はない。なんとかこの脚を持たせて、走りきらないという気持ちだけ。遅いながらも、周りはもっと遅いので、周回違いを含め10人以上はパスする。抜かれたのは、数人程度かと思う。

ラスト200mは、ちょっぴり根性を出して気合いでスピードを上げた。ゴールでは、バンザイでもするのかな?どうなのかな?と思いながらゴールに向かう。応援の誰かがいるのかな〜と思いつつゴール地点に到着するも、誰もいないので、バンザイも出ず。後で写真を見たらヒドク疲れた形相でのゴールでした。

結局、ランのタイムは、22分00秒とかなり早かった。キロ4分30秒ペースだったことが後からわかった。これは元々のコースの距離が短いのではと思う。あるいは、いつものマイコースの距離が長いのか。結果的には、そこそこのタイムで走れていたということになるので結果オーライなのですが、走りとしては不満足なチンタラ走りでした。脚にさえきていなければ、あと1,2分は短縮できたと思うくらい、体力的には余裕があったんだけどね。

トータルな結果は、1時間12分14秒。総合で300位。参加者は、一般女子190人、一般男子799人 計989人でした。45歳〜49歳の同世代平均以上が目標でしたが、なんとかそれはクリアできたようだ。去年の10月から30年ぶりの本格スポーツスタートということを考えるとこれは望外の結果だ。とにかく嬉しい。

[コメント]
レースの感想としては、あの脚に来たのが、「やっぱりこれがトライアスロンなんだな」ってことと心肺的には意外に疲れなかったこと。課題としては、スイム。スプリントだとあと倍を泳がないといけない。そして、脚の持久力。ランまで脚を持たせないといけない。バイクの走りを工夫して脚にこないようにするより、やっぱりトレーニングでしょうな。バイクトレーニングでもっと太ももを鍛えないとアカンな。

というわけで、トライアスロンかなりおもしろいです。次は、昭和記念公園で苦手なスイムの距離が伸びるのでとても心配ですが、正式なスプリントディスタンスということで、やりがいがある。今年は、昭和記念公園でトライアスロンは打ち止め。後は自転車だな。


by onsen | 2005-08-11 00:14 | おんせん
< 前のページ 次のページ >