☆デジ・トライアスロン日記帳
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ツールドジャパン西湖ステージ 自戦記
ツールドジャパン西湖ステージ。初めての本格的ロードレース。富士チャレンジ200やトライアスロンのバイクパートは、自分のペースで走るレースだが、これは集団のペースで走るレースとなる。平坦基調のレースなので、最後のゴールスプリントが勝負になることが多い。

[不安と目標]

わたしにとっての不安は、時速40キロものレースペースについて行けるのか?ということ。大集団でのレースをしたことがないので、独走と集団走との速度の違いを体感したことがない。ロードレースの場合、集団から千切れたらそこでほぼレースは終わりなので、とにかく集団に留まらないと話にならない。

そこで、今回の目標は「集団に留まり、順位はともかく集団でゴールすること。」そして、もし集団に楽に着いていくことができたら「6位以内の入賞を狙う」というもの。

Fクラスは、出場者数が多いので4レースに分割された。わたしの出るのはFクラスの第3レース(F-3)。このレースには、輪千レーシング8人、e-stream7人、京王RC3人、スミタラバネロ2人というように同じチームのメンバーがそろっている。そこで有名チームのメンバーの過去の成績などをチェックした結果、輪千レーシングの皆さんに着いて行くことにする。

[スタート〜4キロ地点]

スタートは、4列目くらい。出走49人の真ん中くらいの位置。輪千レーシング数人の直後だ。スタート。バイク先導のローリングスタート。当然だけどペースは遅い。33,4キロで進む。いったいどこまでが追い越し禁止なのか判然としない。坂を下ったあたりから、位置取り合戦は始まっている。が、ペースは全然上がらない。思わず隣の人に「これってまだローリング中?」って聞きそうになった。

輪千チームの後ろを進んでいたが、ちょっと窮屈なので、外を通って前に出た。10番目くらいを行く。淡々と進むうちに3.5キロのT字路にさしかかる。落車要注意のスポットだ。外目を通って問題なくクリア。曲がったらすぐ緩い登り。そこでみんなダンシングで一気に加速する。ちょっと油断していて、取り残されそうになる。なーるほど、登りになると加速して、振り落としを狙っているのか。ひとつ勉強になった。

[4キロ〜8キロ地点]

対岸は、コーナーが連続するくねくね道だ。予定では、湖からの風をよけるために山側を走る予定だったけど、いつのまにか内側に追いやられる。位置的には前から20番目くらいだろうか。カーブ毎にスピードの変化が激しい。30キロから40キロを行き来する。この時点では、多分49人全員が集団の中にいたと思う。この辺でわたしも集団について行くことができることがわかった。やはり集団内で走ると楽だ。追い風に走っているような感じ。脚が楽にクルクル回る。脚は楽だが、心拍数は169と結構高かったようだ。

集団での走行はとにかく精神的に休まるところがない。集団の先頭の動き、直前の選手の動きを中心に見つつ、左右、後ろの選手の動きにケアしないといけない。今回は、集団では、10番目くらいより上に上がることがなかったので、先頭を引くことはなかったが、先頭交代することになったら、さらにやることが多くて大変だろうと思う。(余裕が無くて観察できなかったが、先頭交代は意識してやられていたのだろうか?少なくとも前方に位置する選手が集団をコントロールするような感じではなかったと思う。)

[8キロ〜10キロ地点]

8キロ地点のガソリンスタンドのT字路まで、アタックもかからず淡々と進む。集団のややイン側で魔のT字路を回る。そして登り。今度はさっき学習したので、遅れないようにダンシングで加速する。が、20番目くらいだったので、結構前との間が空いてしまった。坂の直後が下りなので、そこを利用してなんとか前に追いつく。そして、最後の登り。これは、シッティングのまま登る。後から見ると時速30キロ以上で通過しているから結構余裕があったと思う。

[2周目:10キロ〜18キロ地点]

2周目に入るところで、集団は20人程度になった模様。8キロから10キロの2つの坂で、ばらけたようだ。輪千レーシングの選手は1名だけがこの集団にいるようだ。この時点で、黄色ジャージが一人単独の逃げ状態になった。アタックをかけたというより、坂でのスピードで前に出てしまったという感じ。10mほど先行して、21キロ地点を通過。そのまま逃げるつもりもないようで、ほどなく集団に吸収される。

さすがに2周目はペースが早い。1周目より平均5キロほど早くなっているようだ。2周目の14キロメートル地点あたりでは、緩い登りを利用して、4,5人が先行する感じになったが、それも一瞬のことで、また1つの集団になり淡々と進む。この辺から、前のレースの千切れた選手をパスしながら進むことになる。またまたここでもインに入ってしまったので、遅れた選手をパスするのに気を使うことになる。さらに、わたしはどうもまだコーナリングが未熟で、たまにコーナーで膨れてしまうことがある。後ろの選手に迷惑をかけたかもしれない(すみません)。

[18キロ〜ゴール]

いよいよ最後の難所、ガソリンスタンドのT字路にさしかかる。このあたりでは、十分余力がありなんとかこの集団でゴールできそうな気がしていたが、ペースが遅かったので、カーブを曲がってからのペースアップ次第では、どうなるかわからんなと、最後の2キロへ意識を集中していた。この時点で本来なら、誰をマークしてどこでどうするなどと作戦を考えるんでしょうが、とにかく集団から千切れないことだけを考えていたので、作戦はほぼない。あるのは、T字路を越えた直後の坂を全力で駆け上がること。登りの後は下りなので、多少登りで無理しても大丈夫という腹があった(この辺は、下見でチェックしておいてよかった)。

T字路は、最内を15番目くらいで回った。すぐ前の選手がちょっとバテ気味だったので後ろに着くのは止めて、坂の下から一番左を通ってまくって行った。これで結構前に出たと思う。10番目くらいか。そこから徐々に外に持ち出して、高速のまま最後の登りにさしかかる。元々の作戦は、有力選手の後ろを着いていって、流れ込みを狙っていたが、誰が有力なのかなんてこの時点ではさっぱりわからない。

もともとゴール前のスプリント勝負なんてとてもわたしには出来ないので、この最後の坂からゴールまでの800mを有力選手の後ろにつきながら、ロングスパートをするかなと思っていたこともあり、躊躇なく一気に坂を駆け上がる。左に先頭の2人が見える。多少牽制が入っているのか勢いはこっちの方が上。坂を駆け上がったら、あれま、わたしが先頭かも。何?想定外だ。あと500mで先頭かよ。もしかして「優勝」しちゃうかも。どうする。がむしゃら行くしかないので、必死でもがく。

「優勝」の幻想は、数秒で終わった。あっというまに右から2人に抜かれる。左に見えた先頭の2人だ。わたしが前に出たことで、牽制ぎみの2人にとっては恰好の目標になったみたい。さらに輪千の選手を含む選手に次々に交わされる。これは、いったい何人に抜かれるんだろうと恐ろしくなったが、なんとか時速45キロくらいで踏みとどまる。あと30mほどで、となりの先行する選手を抜き返せそうになるが、車輪差まで追ったところでゴール。その時点では、7,8位かな〜と思っていたが、結果は9位。1位とは4秒差、3位とは1秒差でした。

[結果]

優勝した選手は、14歳の中学生で、2周目に一度逃げていた選手。おそらくここでは自力が違っていたんだと思う。さらに3位も16歳という結果。ちなみにわたしの前の選手は、全員わたしより年下でした(年上は6人しか出てないけどね)。

結果的には、集団内でのゴールは果たせたんですが、上位と僅差のレースが出来たので、大いに満足すべき結果だったと思う。悔やまれるのは、まさか自分が優勝にからむ可能性があるなどと考えてはいなかったので、最後の坂からがむしゃらに行ってしまったこと。もっと落ち着いていれば、最後の坂で前に出ないで、先頭の2人の後ろについて行くことを考えるべきでした。そういう戦術面の重要性もわかってとても勉強になったレースでした。
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F3クラス
出走49人
9位 32分45秒708 TOPタイム差4秒 平均時速36.62キロ
速報記録

平均心拍数169
最大心拍数191(過去最高を記録。正しいのかな〜?)
最高速度50.5キロ
ラップ 1周目17分5秒
    2周目15分40秒
by onsen | 2005-11-14 00:01 | おんせん
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